これは、完成しなかった映画「7s」と、関わったすべての人の物語
売れない自主映画監督のサワダは、大学の同級生サナガワと一緒に作った映画でインディーズ映画祭のグランプリを獲得し、その賞金100万円をもとに更に大きな映画を作ろうと意気込む。ある日、アルバイト先の居酒屋で出会った、ある小劇団のメンバーたちと意気投合し、自分の映画に出演してもらうことが決まる。劇団のメンバーには、売れっ子お笑い芸人や人気モデルなど、サワダにとってもまたとないチャンスで、書き上げた脚本は「7s」という7人の天才詐欺集団の映画だった。助監督のサナガワを筆頭にスタッフも集まり映画「7s」がクランクインする。序盤の撮影は、順調そのものだったが、徐々にその空気に暗雲が立ち込める。俳優の遅刻、スタッフ内の喧嘩、制作部の失踪、キャストの突然の降板…。そして、ついには撮影したデータが消えてしまう。資金も底をつき、映画「7s」は未完のまま撮影がストップしてしまった。
3年が経ち、スタッフ、キャストはバラバラになり、だれも「7s」の話をする事はなくなっていた。
売れっ子芸人だったゴギョウは業界から干され姿を消し、助監督だったサナガワは気鋭の新人監督として商業映画を撮っていた。監督のサワダは相変わらず居酒屋でバイトを続けていたが、ある日、主演を務めていたカブと再会したことにより「7s」が思いもよらぬ方向に動き始める…。3年後、悔しい思いをしていたのはサワダだけではなかった。ゴギョウも、カブも、キャスト、スタッフみな、完成させることができなかった映画「7s」に対して後ろめたい気持ちを持っていた…。そして再び「7s」が動きだす…。